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持ち物は旅の仲間

自然は美しい。


太陽は毎日、水平線の向こうから優しくも強烈なエネルギーで朝を送りだし、夜になれば地上を惜しむかの様に寂しそうに赤く輝く。


太陽が沈まば、太陽に取って変わって凛とした月が夜空に現れる。

星達も月に負けじと輝いている。


今の季節は冬の寒さをじっと耐えてきた花々が咲き乱れ、日を追うごとに鮮やかな新緑が森を埋め尽くし、鳥たちが春の訪れを嬉しそうに賛美する。


海の波は何万キロもの旅をして海岸に打ちつけ、潮の流れに乗った豊かな魚たちを運んでくる。


日常に溢れる神がつくりたもうた「森羅万象」。


この自然のサイクルは何億年も昔から始まり、そして現代も続いている。


私達人間はというと、何万年も昔からこの景色やサイクルに身を置いていたにも関わらず、今もなおその美しい景色に惹かれ、旅に出る。


旅は穏やかな時もあれば、嵐の時もあるし。

人によっては目指す場所も変わり、人の背丈を超える雪の中や、世界で最も高い山。全人未踏の岸壁、深い深いジャングルへ旅をする人もいる。


私たちは何万年も未知への好奇心や探求心に駆られ旅をしてきたのである。


しかし、旅とは時に死と隣り合わせの危険な冒険にもなりえる。


はるか昔の縄文人や更に昔の旧石器時代の人類は、食べ物や豊かな土地を目指して旅をした。そしてその旅の都度、大きな犠牲を払い新たな新天地を築いてきたのである。


そして未開の地がほとんど地球上からなくなった現代、人間は縄文人や旧石器時代の様なリスクを最小限に抑えるために様々な装備や技術を産み出し発展させてきた。


その集大成ともいえる物が薄く、軽く、外からの水を通さず、内側からの蒸気のみを排出するGORETEXや、柔らかくかつ丈夫なビムラブソール、遥かに軽量化されたテントや、極寒の寒さにも耐えうるシュラフやダウンジャケットなどである。


このたゆまぬ努力はある種の自然との共生である。


この屋久島においても例外ではない。


かつてはキスリングという横幅が大きく、防水性もない厚い布で縫製されたリュックを担ぎ九州最高峰の山を登っていた時代もある。

今では縦長で撥水性、防水性も高くしかも軽い、更には背中の蒸れも防ぐ様なリュックを担いで歩くようになった。


屋久島の登山においても、本土と同様、場合によってはそれ以上の装備が必要だということである。


多雨多湿、時には厳しい寒さを見せる屋久島も、やはり生命に関わる状況を作り出すのだ。


また、生命に関わらない状況でも、美しい自然の中を軽やかに歩き、大雨の中を快適に歩く為にも、やはり装備は最も重点を置くべき重要事項である。


屋久島の山に訪れる登山者の7割以上は登山初心者で、先に挙げた便利な装備は持っていない事が多い。


屋久島の登山、特にガイド付きのツアーは自然の楽しみ方が変わる。

この屋久島の旅をきっかけに、山を愛し地元でも自然を楽しむ様になったお客様もたくさんいる。


そんな屋久島旅行の経験を存分に楽しむためにも、万端な装備を準備して屋久島の旅に挑んでみてはどうだろうか。


リュックの中身も、膝も、肩も。

もしもの時にあなたを支えるのは、旅の仲間と持ち物である。

逆にいえば、装備はあなたの命を守ってくれる、頼もしい旅の仲間でもあるのだ。


登山レンタル屋の店長としてのコラムなので第一回目は装備について触れてみたが、みなさんの参考になれば幸いである。